体内の「炎症」を抑えましょう⑤
今回のテーマは「体内の「炎症」を抑えましょう⑤」です。炎症を抑えるものとして、いま注目を集めているのが「EPA(エイコサペンタエン酸)」と「DHA(ドコサヘキサエン酸)」です。
EPAもDHAも青魚の油に多く含まれる体にいい成分として有名です。
EPAとDHAの働きを理解するために「アラキドン酸」との関係が必要です。
「アラキドン酸」もEPA、DHAも「脂肪酸」の一種です。
EPAやDHAは海にいる魚の油に多く含まれるのに対し、アラキドン酸は肉や卵、植物など、陸のものからとれる油に多く含まれています。
脂肪酸とは「脂質=あぶら」を構成しているものです。脂質は「太る」「健康に悪い」といったマイナスのイメージがあるかもしれませんが、必要な栄養素のひとつで、細胞膜の構成成分になったり、ホルモンをつくる材料になったり、重要な働きを持っています。
アラキドン酸も、EPA、DHAも体にとって必要な脂肪酸なのですが、別のグループに属する脂肪酸Dす。そして、アラキドン酸とEPA、DHAは細胞の表面を椅子取りゲームのように取り合う関係なのです。
細胞膜の主成分は「リン脂質で」で、EPA、DHAも、アラキドン酸もリン脂質として細胞膜に取り込まれます。その際、EPAやDHAをたくさん摂ると、細胞膜に取り込まれていたアラキドン酸が追い出されるのです。
2022年10月17日 09:00